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4. 学生には論理的思考を求めます

学生には秩序立った論理的な思考を求めます。A→B・B→CならばA→Cというような順序立てた思考です。そして論理的な思考は、言葉にしてはじめて意味を成します。

研究の世界に限らず一般社会では、たぶんわかってくれるだろう、は通用しません。友達と話すような伝え方では全然ダメです1。伝える言葉が足りていません。物事(実験データや論文など)を詳細に捉え、それを自分の言葉に置き換えて、誤解される余地なく正確に簡潔に伝える技術を習得してもらいます。これは例えば中学生や高校生が理解できるように伝えることだと理解してください1。わかりやすさとはそういうことです。

最初からある程度できている学生もいれば、全くできていない学生もいます。自覚しなければ全く改善しないため、これに関して喜井は細かく注意します。

学生時代には本をたくさん読んでください。文筆家が書いたブログでも良いでしょう。どんな種類の本でも構いません。自分の使える文章構成パターンを増やしてください。新しい単語や表現を習得してください。その文章力・語彙力がそのまま論理的思考力に繋がります。言語は私たちが頭で考える際のOSです。WindowsやMac OSです。そのOSである言語をアップデートしなければ、高いレベルの論理的思考ができないのは当然です。

​新聞を読むのも良いです。短く簡潔に伝えるための文章です1, 2, 3。私は科研費などの申請書を書く際は、新聞のような文章を書くことを心がけています。新聞のような文章を書くには、そのような文章を書く前提で読み込む必要があります。ただ漫然と読むのでは身につきません。

ニュースキャスターの話す内容は簡潔かつわかりやすく構成されています。情報を取捨選択し、視聴者が必要とするものを、視聴者が理解しやすい形で伝えています​。極めてレベルの高い論理的思考力が求められる仕事です。

​君たちが学ぶべきものは、君たちの周りに溢れています。それを認識してください。

この論理的思考ができて、物事を正確に簡潔に伝える技術を習得することが研究活動をする上での前提条件です。

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