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信州大学 農学部/大学院農学専攻 創薬標的科学研究室
Laboratory for Drug Target Research, Bioscience and Biotechnology, Faculty of Agriculture, Shinshu University
17. 人生での取捨選択について
君たちは人生においてたくさんの取捨選択を迫られます。選択することは、他の選択肢を捨てることと同義です。そして全てを選ぶことはほぼ不可能です。
自由な仕事と給料はほぼ相関しません。特殊なスキルを要さない高給な仕事は多かれ少なかれストレスフルです。あちらを立てればこちらが立たず、みたいなことは至る所で起こります。
選択する際に自分は、損得で選んだのか、満足で選んだのかを考えてください。どちらも重要な指標ですが、無意識に損得だけや満足だけで選ぶのは危険です。どちらの指標を重要視するのかは選択肢によって自分で考えましょう。
ただ、合理的判断だけを追求することはやめてください(1)。近年では、AIを活用した客観的とされる人事が行われ、HRテクノロジー(HR: Human Resource)なるものが氾濫しています。性格診断から適職紹介までAIに任せることもできてしまいます。このような合理的な判断は、選択することに対する不安やストレスを低減してくれます。しかしやめてください。参考にすることもオススメしません。選択することはストレスです。そのストレスから逃げないでください。ストレスであることを自覚して自らで考えて選択してください。
選択のストレスを減らす方法はあります。それは選択する回数を減らすことです。人間は日々の中で多くの選択をしています。買い物、食事のメニュー、着るもの、遊びに行くところ、見る映画、自動販売機でどのジュースを選ぶかも選択です。個々は大したことありませんが、集まれば大きなストレスになります。大きなストレスがたまると人生の大事な選択をやりたくなく、どんどんと先延ばしにするようになります。そしていつか取り返しがつかなくなります。自由に選ぶことは当然の権利ですが、ストレスでもあります。日々のちょっとした選択をある程度ルーチン化することで、その分を大事な選択に回しましょう。
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